No.193 新人賞は久保田
f0136083_22554251.jpg 当コラムが選定する2006年シーズンの新人賞は、MF久保田勲!
  5月に追加登録され、5月21日のホームのソニー仙台戦で先発初出場。その後の23試合のうち18試合でスタメンに名を連ね、13試合でフル出場した。当初はボランチで起用され、チームが4バックを敷いてからの終盤戦は右サイドハーフ。公式記録上23本のシュートを放ち、3ゴールを決めた。そのいずれもが決勝ゴールだった。
  埼玉県川口市出身。国士舘大卒。初出場の日はまだ22歳だった。ボランチの種倉、菊地がケガし代役の形ながら「この日の大きな収穫」(第133回コラム)だった。23歳になったばかりの佐川急便東京戦で強烈なミドルシュートを決めてヒーローになった。佐川急便東京がシーズン2位だったことを考えると、貴重な勝利だった。次のホンダ戦でも、自身のシュートがバーにはね返り、高秀の決勝ゴールにつながった。後期の鳥取戦では後半ロスタイムに約30メートルの決勝ミドルをたたき込んでホームのファンを沸かせた。アウェーのロッソ熊本戦、西川のシュートのこぼれ球に反応して押し込んだ決勝ゴールは、形は泥臭かったが、私は栃木SCの今季ベストゴールだと思っている。その試合まで4試合出場がなく、へこみそうになっていたから、久保田自身にとっても起死回生の仕事になったし、来季はJ2昇格争いの一騎打ちとなりそうなロッソに勝ったという意味でも貴重なゴールだった。
  栃木SCでのシーズンを久保田は「勉強させてもらいました」と振り返った。「試合に使ってもらって、サッカーの見方が変わりました。大学のころは、うまいことが一番だと思っていましたが、栃木SCでプレーして、強いとか速いとか、試合に勝つための手段が大切なのだと分かりました。例えば前期のホンダ戦。ホンダの方がうまかったと思うけど、速さや勝負どころでの集中でウチが勝った。これが勝負なんだと思いました」。
  春、大学を出たが行くところがなかった。不安だった。一人、黙々とトレーニングを続けていた。だから、栃木SCへの入団が決まった時の喜びを忘れない。一つひとつのプレーに気持ちがこもっていたのは、短い期間ながらも挫折感を味わったことが背景にある。ボランチの大先輩、堀田は「頭が良く、受け入れる能力もある。栃木の軸になる選手」と高く評価する。私は、足利でのロッソ戦で打開策の乏しい中、左の深い位置から、右の高い位置にいた只木にぴたりとつなげたサイドチェンジのロングパスを鮮明に思い出す。この一本で、並の選手ではないことを感じた。今後が楽しみだ。宇都宮で中学教師をしながらの一人暮らしだから、食事と睡眠の体調管理も大切になる。
  本田と菊地も新人賞候補だった。センスもハートもいいものを持っている。
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by tsc2007 | 2006-12-14 22:55
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