No.178 伏兵にやられた
f0136083_1718664.jpg 勝ち点2差で競り合っていたアローズ北陸に1-2で敗れてしまった後期第11節。1点を追う栃木は後半、慣れている3バックに戻して前に人数をかけることも考えたようだが、「アローズは北川、石橋、上園の3人でシュートまで持ってくる力があるので、あえて4バックで戦った」(高橋監督)。「これで取られたらしょうがない」とも言った。この3選手の名は、JFLを見ているファンなら誰でも知っているほどの強力な攻撃陣。これに、松下や上赤坂といった厄介な存在がいる。私は「小林洋汰」の名前だけは知っていたが、実績や特徴までは思いが至らなかった。1-1の同点だった75分という勝負どころで草木監督が起用した身長166センチのFWは、ジュビロ磐田ユース出身の24歳。「小林には、きわどいタイミングでDFの背後を突く動きを期待した」(草木監督)。栃木が前がかりになっていたので、カウンターアタックで裏のスペースに走らせる作戦だった。
後半、試合の流れは栃木に傾いていたので、チャンスのたびに逆転勝ちを願う観客のどよめきが響いた。終了間際、3分のロスタイムに入った直後、ハーフウェイライン付近からドリブルでゴール正面に迫った西川が倒された。どよめくスタジアム。ファウルで至近距離のFKか。栃木の選手たちの脳裏に一瞬、堀田が 68分に決めた同点ゴールの弾道が浮かんだかもしれない。しかし笛は鳴らなかった。だから、ルーズボールへの対応がわずかに遅れたように見えた。上園がピッチ中央をドリブルで運び、左に開いた小林にパス。小林は高速ドリブルで栃木ゴールに向かい、DFと一対一になると躍動的な切り返しで抜いて右足でシュート。栃木GK原も抜けたボールはゴール右隅に吸い込まれた。アローズは狙い通りのカウンターで勝負を決めた。
高橋監督は試合後、「DFだけでもカウンターを阻止できなければ」とロスタイムでの失点に歯ぎしり。「リスタートから点を取れなかったのも大きかった」と振り返った。草木監督は「お互いに最後まで勝とうとしてやった結果、紙一重のところで我々が勝利したということ。(この言葉はあまり使いたくありませんけど)勝敗を分けたのは運じゃないですか。競った試合では必要な要素だと思います」と言った。栃木のパワープレーをはね返したDF川前と、昨シーズン1得点の伏兵・小林の交代起用が見事に当たった。
J2昇格という明確な座標軸ができた栃木。無意識にも上位ばかり見てしまいがちだが、この日のアローズのように、JFLはあなどれないチームばかりだ。順位はアローズに抜かれて8位に後退。首位ホンダが引き分けて勝ち点65とし、残り6試合で勝ち点差が19に開いたため、栃木の今季優勝の可能性が消えた。優勝を目標にしてきたので残念。次は一つでも上を目指す戦いだ。
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by tsc2007 | 2006-11-01 17:17
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