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No.159 金子と池田
No.159 金子と池田_f0136083_18242223.jpg 後期第5節の横河武蔵野戦。佐野や石川ら主要メンバーの一部が国体要員となった関係で、発表になった「試合メンバー表」の注目は、初先発のFW金子剛と交代選手としてFW登録された池田光忠だった。今季初めて試合登録された池田は昨季、J2水戸ホーリーホックから栃木に加入し、6試合に出場したが、ホームの鳥取戦で1ゴールを決めた以外は目立った活躍もなく、その後はサブチームでの調整に日々を送っていた。
  金子も水戸からの新加入。鹿沼東高からのJリーグ入りで話題になった選手だ。2年前のシーズンに、池田と共に当時は東北2部だったグルージャ盛岡にレンタル移籍し、金子が得点王、池田がアシスト王と活躍し、Jリーグを目指すこのチームを1部昇格させる仕事を果たしてきた。2カテゴリーも下で奮闘した2人が今はJFLのピッチでJを目指している。移籍が頻繁なサッカー界にはそのような縁が多い。吉田賢太郎は京都―水戸。湘南ベルマーレからは照井、西川、北出。気がつけば、栃木SCにもJ経験者が6人いる。Jの舞台でできそうな選手も数人いる。大した補強もしていない愛媛(昨季までJFLで、栃木は互角の戦いをした)が8月6日の国立競技場で東京ヴェルディ1969に4-1で快勝したことを考えると、面倒臭い諸々の条件のことを度外視すれば、栃木SCはすでにJ2レベルの選手層があると言えないこともない。
  さて、金子のプレー。「前を向いた時の突進力が持ち味」(高橋監督)という通り、ドリブルで仕掛けたり、相手DFを競り抜いたりするシーンで片鱗を見せた。相手オウンゴールの場面では、ヘディングパスで只木とのワンツーを成立させた。先発は1年ぶりという本人は試合後、「戦い方は整理して入ったつもりだったけど、まだまだです。ボールを持っていない時の動きの質を高めないと。運動量の多かったこの試合をベースにして、自分としてもチームとしてもレベルアップする段階。ただ、先発できるというのは幸せなことだと感じましたね」と、交代出場だったここ数試合よりは柔和な表情になっていた。
  62分、金子に代わって池田がピッチに入った。吉田、西川との3トップのような形だった。終了間際には茅島のクロスをヘディングシュートしたが惜しくも枠を外した。「練習試合では決めていた形なので悔しい。この1年間は公式戦に出られず、つらい思いをしてきました。コーチに助けられたところもあって、やっと調子が出てきた。きょうはアップしている時から、オレのこと、出せ出せって、心の中で思っていました」。池田はピッチに入る時、緊張した面持ちだったが、本当に気持ちよさそうに弾んだ走りをしていた。
  縁の話のついでに、この試合を宮沢ミシェルさんが視察に来た。高橋監督とは国士舘大でDFラインを組んだ仲。試合後に長らく話し込んでいた。
by tsc2007 | 2006-08-09 18:24
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