No.147 台風ものかは
f0136083_18321514.jpg 2006年の後期リーグ戦が始まった。第1節は沖縄県北谷(ちゃたん)公園陸上競技場でのFC琉球戦。チームは、日曜日の試合に備えて土曜日に現地入りする予定だったが、強い台風3号が土曜日に沖縄に最接近する予報を受けて、急きょ金曜夜のANA最終便で沖縄入りした。それによって土曜日に、強風と暑さに慣らすトレーニングもできて、コンディション作りは万全と言えた。試合当日は朝から暴風雨だったが、午後には回復する兆しがあったので、スタジアムに集まった運営担当者らは午前11時前、「2時間繰り下げてキックオフ」を決定した。
  結果的に、この決定はとてもいい判断だったと思う。午後3時にキックオフされた前半は強い南風に雨まじりだったが、後半には風雨も小康状態となり、試合を終えて那覇空港に向かうチームのチャーターバスには夏の夕日が当たっていたほどだ。もし延期になっていたら過密スケジュールの中に追加するのは困難だっただけに、FC琉球や審判も含めた関係者すべての人々の努力と天の神様に感謝し、まずは試合が成立したことを喜びたい。
  栃木は警告累積の佐野、体調不良の只木、所用の山崎が遠征に帯同できず、代わりに石川、遠藤、高野が先発した。石川は前期第3節以来、実に15試合ぶりの復帰だ。太ももの違和感も消えて、後期への意欲が高まっていたところだった。実績十分の遠藤と高野は、いつ起用されてもまったく問題ない。
  前半は栃木が風上のエンド。私は攻撃シーンをカメラで狙うので、正面から風雨を受けることになった。若いころ、台風の中のサッカー取材で、ボールが受ける風の影響が想像を絶することを体験しているので、琉球ゴールに向かって吹く風を利用しない戦法はない、と胸の内で叫んでいた。これほどの追い風を受ける45分間はもうないゾ! とピッチに散らばった選手たちを見回した。低いロングシュート(おじさん年代はカノンシュートと呼ぶ)をどんどん打って来い! …しかし彼らは慎重だった。押し気味だったが、決して蹴り込む戦法は取らなかった。「風を利用し過ぎると突き抜けるので、つないでいくように指示した」(高橋監督)ということだった。現代サッカーはスマートだなあ。
  栃木の最初のチャンスは18分。西川が左サイドから中の石川につないだ。石川はゴールを背にしながら、正面に構えていた堀田に回すと、堀田は風も計算に入れたミドルシュートを放った。23分には久保田が左からクロスボールを入れ、相手DFがかぶってクリアしそこなったボールを吉田がボレーで合わせると、ボールはGKを越えたが左ポストに弾かれた。「もしアレが入っていたら…」というシーンは前半、まだまだ続いた。
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by tsc2007 | 2006-07-11 12:32
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