No.127 松永戦法に苦戦
f0136083_217367.jpg 前期第7節・佐川印刷戦は、開始1分に先制したのに、12分には追い付かれ、フィニッシュまでが遠い展開になった末に、終了間際のPKで2-1と、薄氷の勝利。好天のゴールデンウイークとなった栃木市総合運動公園陸上競技場には、メーンスタンドに入り切れないほどの観客(公式入場者は1314人)が詰め掛けて地元・栃木SCを応援したが、期待したゴール量産もなく、ハラハラドキドキの90分間となった。
  いまだ勝ち星がなく15位に低迷していた佐川印刷(京都府)を相手に、なぜこれほど苦労したのだろう。その答えは、一言で言えば、佐川・松永英機監督の戦法にあった。松永監督は「栃木の3トップの特徴をどう消していくか」をテーマに臨んだ。3トップとは、1トップの吉田賢太郎と2シャドーの西川、佐野のこと。さらに「ウチの持ち味は、サイドの高い位置に起点を作っての仕掛け」(高橋監督)という栃木の攻撃型を見据え、右・遊佐と左・小林の両サイドバックを攻撃的にすることで栃木のサイドを牽制する作戦を取った。守りながら攻撃している。攻撃しているようで守っている。カウンター狙いとか、ゾーンとかマンツーマンと単純表現できないような、下位チームとは思えない熟達した戦いが見え隠れしていた。「上位の栃木に対し、プラン通りにできた」(松永監督)。それでも栃木が勝ったのは、こちらも佐川攻撃陣の良さを消した栃木守備陣の奮闘に尽きるが、佐川印刷のチーム事情、例えば練習時間が足りないとか、松永戦法の理解度の不足とか、エース町中が出場停止だったといった先方のマイナス要因があったと思われる。そのあたりがもしプラスに転じたら、佐川印刷というチームはまったく侮れないライバルになると感じた。
  松永監督は、ご存じ、ヴェルディ川崎やヴァンフォーレ甲府、ヴィッセル神戸の監督を歴任した人。JFLカテゴリーにいる我々としては、少なくとも永年ヴェルディファンの私個人は、敵軍の将というだけでかなりビビッている。ヴェルディが低迷し、経営が変わったりホーム移転で揺れていた1999年シーズンに監督を務めた。J2に陥落した2005年以前の低迷期8年間で、年間7位という最高の結果を残した。Jリーグカテゴリーで活躍してきた松永監督は開幕前に「JFLはカラフルなチーム構成」と興味を示し、昨シーズン11位のチームを「7位以内にするのが目標」と語っていた。栃木戦終了後は、PKの判定で敗れたこともあって「ゲームが乱れるような所が多くあって、双方ともストレスがたまりやすいゲームだった。JFLがもっといいリーグになるには改善が必要」と口にした。審判への注文のように聞こえたが、それ以上に、JFLのサッカー自体を向上させたい一心から出た言葉だったようにも受け取れた。
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by tsc2007 | 2006-05-01 12:07
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