No.217 TDK戦なぜノーゴールだったか
f0136083_10455834.jpg  TDK戦は勝ち点3が取れるはずの試合だった。TDKが守備的だったこと以上に、栃木はサイドの石川や久保田、ボランチに入った小林らの動きが良く、2戦連続先発の佐野も勢いがあったから、時々攻め込まれることはあっても、久々の楽勝パターンかと思われた。そんな展開も予想して、前回「決定力」について書いたが、結果的に0-0のスコアレスドローに終わり、バツが悪くてしょうがない。「栃木は決定力不足じゃないか。何のんきなこと書いてんだ? オッサン」といった声が聞こえてきそうだ。
  シュート数は22本対3本(公式記録による)。栃木が圧倒していた。山下、小林、久保田は3本ずつ打ったし、佐野や石川も惜しい場面があった。北出、谷池、山崎のDF3人も計5本。それでもノーゴールだったのはなぜか。栃木の「決定力不足」や「練習環境の劣悪さ」を言うのは簡単だが、これとは別に2つの要素があったように思う。一つはTDKのGK小野のうまさ。プレーもうまいが、栃木の猛攻シーンで接触を理由に倒れて長い時間を使った。20分には左手首を山下に蹴られて治療に5分間かけた。勝負の行方が切羽詰まってきた79分には、クロスボールに永井と北出が入ってきた競り合いで倒れ、再び5分間。これも含め、一人で12~13分くらいは時間をロスさせた。本当に痛かったとは思うが、栃木の勢いを断つ意図も少なからずあったと私の目には見えた。
  もう一つは岡宏道主審の不可解な判定の数々。前半から、ちょっとちぐはぐなレフェリングがあったように感じていたが、後半に入って、例えば永井が相手と競り合うとファウルを取られ、ボールを失った。永井はプレーも顔立ちもアグレッシブなので、笛を吹かれやすいタイプなのかもしれないが、それでも吹き過ぎだ。ほかにも疑問を感じる判定があった。TDK側も、栃木のGKチャージにピリピリしていたし、栃木ペナルティエリア内のハンド(?)でPKを取ってもらえなかったことを根に持っていた。ピッチの中で、双方の選手のストレスがたまっていた。ゴールは奪えない。時間ばかりが経っていく。ホームの栃木にとって、プレッシャーはより強く感じられただろう。
79分の接触プレーの際に、GKと競った北出をDF高橋が右足で蹴った。勘違いして北出にイエローを出そうとした岡主審は副審と協議の末に高橋にレッドカードを示した。再開直後の86分には、北出が今度はDF富永と空中戦。着地後に富永は北出を突き飛ばした。ところが岡主審は北出にイエローを出し「2枚目で退場」を宣告した。ピッチの外に出た北出に審判団が「勘違い。まだ1枚目」と判定をくつがえした。芝生をたたいて怒る北出。当然だ。北出の鬼気迫るヘディング攻撃を見ただろうか。「何が何でも勝つんだ」という気持ちが表れていた。そのアグレッシブさを主審が反則行為と見なすのだ。たのむぜ、オッサン! 結局、富永が乱暴行為(高橋退場の相手だった北出への報復行為)で一発退場となった。
この二つの理由によって、良かったはずの栃木のリズムに狂いが生じたと思う。TDKは千野がイエロー2枚で71分に退場していたので、ロスタイムを含めて10分くらいを11対8の圧倒的・数的優位で戦うことになった栃木。それでもノーゴールに終わった、もっと深刻な原因が、この短い時間の中に見えた。
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by tsc2007 | 2007-06-05 10:46
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