No.226 大観衆の前で見せた柱谷カラー
f0136083_10102259.jpg  後期第2節のソニー仙台戦は、ホームの栃木県グリーンスタジアムに6252人もの観客が訪れた。開幕戦の半分だが、J2の試合に負けていない。柱谷監督は試合後、「サポーターやファンの数が多いことは財産ですよ。面白いゲームで勝って、観戦した人が友だちに今度一緒に行こうよ、と言って1人が1人を連れてきたら1万2000人ですからね。こういう試合で勝ちたかった」と言った。大勢のお客さんが観戦に来てくれることは、チームの存在を支える一番の要素。期待を裏切っているというのに、栃木のファンは温かい。新生「柱谷SC」への期待が大きい表れでもあっただろうか。
  試合は0-0のスコアレスドローだった。柱谷監督のホーム初采配。J2京都からレンタルで獲得したMF米田(めた)兼一郎をさっそく起用した。トップ上野のコンビは10試合ぶり先発の吉田賢太郎。不動のセンターバックだった谷池を外して「日立栃木との練習試合でよく声が出ていてコミュニケーションが取れる選手だと分かった」(柱谷監督)という山崎を入れた。谷池が劣るわけではなく、勝てない現実を何かで変えなければならなかった。照井と山崎という「入ってくるボールをヘディングではね返せる強さ」(同)のあるストッパーの起用。前節の沖縄でFKから決勝点を奪われた反省でもあったろう。サイドバックは右に横山寛真、左に片野。ここ5試合ボランチの小林を本来の左サイドハーフに戻し、右は「琉球戦でガンガン行ってくれた」と柱谷監督の目に止まった永井。柱谷カラー第1弾といった4・4・2の布陣だ。その戦い方は攻撃的で、ゲーム全体を支配し、とりわけ序盤と終盤は栃木のものだった。
  最前線に存在感のある上野、その周囲を賢太郎が動き回り、小林や永井、米田、堀田も前に良くからんだ。30分までに8本のシュートや相手ゴール前のシーンがあったので、先制点がほしかった。その後の30分くらいは中だるみの感じで、パスミスの連鎖という悪い特徴が見え隠れした。この間、仙台・村田らのきわどいシュートを防ぐなど、無失点にしのいだことが効いた。残りの30分、横山聡が投入されて、大観衆のどよめきの連続となった。横山は6本のシュートのほかにも、触れば1点という場所に2~3回は飛び込んだ。その最初のシュートシーン。左サイドバックの片野がオーバーラップしクロスを入れたが相手ボールになってドリブルで運ばれそうになった。これに片野と堀田が狩人のように襲いかかりボールを奪取、前の横山につないだ。前節まで、なかなか見られなかったフィニッシュへの執念だった。サトシはシュートを外し続けたが、柱谷監督は試合後の会見で「決定機をつくれるのはFWの能力」とプレーそのものは認めた。ただ「決めなければ何にもならない」とも付け加えた。元日本代表ストライカーは「ここで決めて、次のステップに上がれるんです。チャンスを生かしていかないと。それがプロ」と、大観衆のため息を歓喜の声に替える仕事をサトシに暗に諭した。
  勝ち点1を加えたものの、不調だったホンダにも抜かれて、ついに9位まで下がってしまった。4位・YKK APとの勝ち点差は9(3勝分)。当面はこの差を一試合ごとに縮めていくしかない。上位との連戦となる試練の「夏の陣」がいよいよ始まる。
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by tsc2007 | 2007-07-10 10:12
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