No.228 「雨の不運」だけだったか
f0136083_9554899.jpg  後期第3節のアローズ北陸戦で、柱谷監督は中盤ダイヤモンド型を敷いた。前節初出場したMF米田(めた)がシングルボランチ、小林がトップ下、右に石川、左に久保田。「できるだけ前に人を配して攻撃的に」(柱谷監督)という柱谷カラー第2弾だ。4バックは前節と同じ、右から横山寛真(のぶまさ)、照井、山崎、片野。2トップは上野と横山聡。台風4号の影響で試合開始のころから大降りになってきたピッチで、栃木は押し気味に試合を進めた。チャンスの数は圧倒的に栃木が多かった。左サイドバックの片野が積極的にオーバーラップ。右サイドバックの横山寛やストッパーの照井までが前がかりになるシーンがあった。しかし、片野のミドルシュートはバーをかすめ、前の試合で決定機を外し続けたサトシは惜しいシュート2本を決められなかった。プロ契約後の初スタメンとなった石川と久保田が攻守に良く働いたが、米田はマークが厳しいこともあって目立たなかった。
  0-0の折り返しは、1-0で堅実に勝ち切るサッカーを選択しているアローズのペースと言えた。逆に、栃木が先制すれば楽勝できる展開も考えられた。がっぷり四つというほどの接戦ではないが、どちらに転んでも不思議ではない状況。その均衡がガラリと音を立てて崩れた。後半が始まって2分。右タッチライン際で、相手ボールにスライディングタックルをかけた横山寛が、水含みの芝で滑り過ぎた。アフタータックルで相手選手の脚をかっぱらう形になってしまいイエローカード。前半に続き2枚目だ。ノブは男としては二枚目だが、イエロー2枚目はいけない。柱谷監督は「DFラインを安定させるため」すかさずFWサトシを外してDF高野を右サイドバックに入れた。その1分後。Misfortunes never come single(泣き面にハチ)! 相手左CK、上園が入れたボールはGK原の正面に来た。原は両手で捕球の構えだったが、ボールは滑って下にこぼれた。そこに石田が右脚を伸ばしてスライディングし押し込んだ。名手・原の大きなミス。スリッピーな状況で、ボールが少しでもずれていれば、原はセーフティーにパンチングで逃れていたはずだ。一瞬の迷いがあったのだろうか。
  柱谷監督は、上野と小林を前線要員にした4・3・2から、只木と山下を投入して4・2・1(小林)・2と戦法を2回替えて同点を狙った。上野と山下にビッグチャンスがあったが1点は遠かった。試合後、柱谷監督は「内容的には、狙っていることはできている。退場者、GKミスというアクシデントがあった中で90分間しっかりプレーできていた。いくつかあったチャンスで決められなかった」と、就任3試合で1ゴールも決めていないFW陣の奮起を促した。雨の不運だけが敗因でないことは明らか。シュート数はアローズ9本、栃木8本だったが、CKの数はアローズ9本、栃木1本(公式記録による)。このCK機会の差が、敗因につながった「何か」を示唆している。
  只木が60分に交代で今季初出場した。中盤引き気味の位置から、前への高い意識でプレーした。32歳の元主将は「10番とか過去がどうとかではない。開き直ってやるしかない」と言った。高校教師のため夜の練習しか参加できないハンデの中からはい上がった強い気持ちは、不振のチームに必ずプラスに作用するだろう。
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by tsc2007 | 2007-07-18 09:56
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