栃木SCふぁん!No.249 「4位以内」逃す
f0136083_15132041.jpg  後期第15節の佐川印刷戦は不思議なゲームだった。12分のゴールキックまでGK原が一度もボールに触らないほど、栃木が支配していたように見えた。23分に上野が先制ゴールを決めるまでは、ほとんど栃木側のポゼッションだった。その後、2点を取られて逆転負けを喫したわけだが、90分間を振り返ると、専守防衛から少ないチャンスをモノにするアウェー戦術に、いつの間にかやられていた。お互いにボールが落ち着かず脈絡のないゲーム。終わってみれば佐川印刷の術中にはまった感じだ。まだ4位以内・J2昇格の可能性を残していた貴重な一戦で、不甲斐ない内容をホームの熱い観客に見せているようでは、「6位以下確定」は仕方のないことだったかもしれない。
  佐川印刷は中盤の濱岡が出場停止だった。小柄で機敏なこの選手は、JFLでは希少なスルーパサー。前期対戦でも必殺のパスでやられた。だから栃木にとっては助かったのだが、佐川印刷は3・5・2にしてGKを含めて8人でがっちり守る布陣を敷いてきた。大坪と町中の2トップは要警戒だが、あまり脅威は感じない相手だった。ところが「守りの時には3・4・3か5・2・3にしてウチの2トップにボールを入れさせなかった。それにウチがはまってしまった」(柱谷監督)。佐川の橋本監督は「リトリート(下がって陣形を再構築)し、ボールを取ったらサイドからカウンターで攻撃するプラン通りに行けた」「栃木の2トップとワイドハーフ(小林と高安)を中に入れさせるな、と厳しく言った」。両監督は試合後、裏返せば同じ意味のことを言った。
  ここ4試合7ゴールのFW横山聡や右サイドで切れ味鋭い高安へのマークが徹底され、中盤のスペースも佐川の守備網が張り巡らされて、何ともやりにくそうだった。それでも、上野のゴールは最高の形だった。最終ラインの谷池が前線にロングフィードしたボールを高安が頭で落とした。上野は前に相手DFがいたが「打つことしか考えなかった」と左足で巻くようにしてゴール右隅にコントロールした。前期対戦時に加入後の初ゴールを決めて以来14試合ぶりの得点。しかし34分、前線右に流れた大坪に縦パスが通り、山崎が切り返されて同点シュートを浴びた。74分には後方から中森のロビングを受けた金井に、原の頭を越すループシュートを決められた。佐川の決定的シーンは2回しかなかったのに、その2回ともがゴールインだ。ただ、栃木も特に後半はチャンスが少なく、公式記録ではシュート数0だった(前半は4本)。
  2分のロスタイムに入った時「まったく、こんなにいい秋の日に、栃木SCのJ2昇格が消えてしまうのか」と思わず天をあおいだ。試合中に吹き始めた冷たい木枯らしがスタジアムを舞っていた。試合後の記者会見で柱谷監督は「リーグ戦はこういうゲームを取っていかないと勝ち点を積み上げられない。我々に足りないものがあることを感じた」と言った。それは、失点場面のような「グループで守れない時の個の強さ」であり「リードしている時のゲーム運び」のこと。試合ごとに好不調はあるだろうし、なかなか克服困難だとは思うが、大勢のサポーターや地元ファンが応援してくれているのだから、来季は必ず何とかしてくれることを期待したい。
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by tsc2007 | 2007-11-20 15:14
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