2006年 04月 04日 ( 2 )
No.120 もったいない
f0136083_21123596.jpg 0-0の引き分けだった前期第3節のホンダロック戦は、一言で言って「もったいない」試合だった。圧倒的に攻め込みながら勝ち点3を逃したということではない。具体的に言うと、相手が放り込んでくるロングボールの競り合いで、栃木DFの山崎や照井、時には横山も、ほとんど勝っていたのに、その次のボール、いわゆるセカンドボールをずいぶん失っていたことが、もったいなかった。
  相手のロングフィードのボールを競り合うシーンは20回くらいあっただろう。そのほとんどを高さに強い照井と山崎が競り勝った。これは、記録には残らないが、実は大変な仕事なのだ。相手は長いボールを入れて、より敵ゴールに近い位置に起点を作ってフィニッシュを狙う。それを阻止する役目は重要だ。問題はその後だ。はね返すだけでは単なる壁に過ぎない。競ったボールを拾われれば相手側のポストプレーが成立してしまうのだ。ホンダロックは守備に重心を置いていたので、栃木がボールを失っても決定的シーンに結びつく場面がなかったのは幸いだった。
  もったいなかったのは、はね返したセカンドボールを保持して速攻を仕掛けられなかったことだ。あれだけ照井と山崎が競り勝ったのに、攻撃につなげることができなかった。栃木の攻守の切り替えは、JFL屈指の強力ストッパー陣の守備を即座に攻撃につなげられるかどうかが生命線だと思うし、練習でも繰り返し取り組んでいるはずだ。セカンドボールへの出足はホンダロックの方が上だったように感じた。
  ただ、私は終了のホイッスルが鳴った時、あまり悲観はしていなかった。「こういうこともある」と自分に言い聞かせながら、監督会見の記者席に座り、高橋監督が「内容的には悲観することはない。あとは最後の崩しですよね。相手も必死なんだから、それ以上に頑張らなければ点は取れないと感じました」と言ったのを聞いて、そういうことなのだろうな、と思った。足でも頭でも、必死に相手ゴールに迫った高秀の奮闘は賞賛されていい。両サイドの石川と茅島、縦横無尽だった只木や種倉、きわどい局面を防いだGK原。いずれも出来は悪くなかった。新人で初出場だった本田と菊地も次につながる経験になったはずだ。堀田のFKクロスバー直撃弾はJFLのレベルを超えている(あと1~2センチ下なら入っていた。普段から堀田を芝生で練習させていれば入っていた!)。いつも書くことだが「決定力不足」と一言で論じてはいけない。
ついでに書けば、開始1分の右FKの際、早くも上がった照井がペナルティエリア内で、相手DF浅田に後ろから抱え込まれて倒され(首と左腕を引っ張られていた)、わずかにヘディングシュートできなかったシーンで、主審か線審が良く見ていてくれれば、PK獲得で、試合はまったく違った展開(栃木の圧勝)になっていたかもしれず、もったいなかった。
[PR]
by tsc2007 | 2006-04-04 21:12
No.119 痛い引き分け
f0136083_211386.jpg 前期第3節のホンダロック戦は0-0の引き分けに終わった。ホンダロックの生目春男監督も口にしたように、誰が見ても「栃木の方が力では上」。事実、栃木はゲームを支配し、決定的場面を何度も創り出し、攻勢を繰り返した。それでもスコアレスドロー。「必ずしも強いチームが勝つとは限らない」というサッカーの古い格言を思い出させる結果となった。
  開幕2試合連続ゴールだった吉田賢太郎が体調不良で欠場し、1トップには前節決勝ゴールの佐野が入った。布陣はいつもの3・6・1。2シャドーは只木と高秀。前節に佐野をアシストした茅島が左サイド、いつもは左サイドの石川が右に張った。堀田、種倉のドイス・ボランチ、照井、横山、山崎の3バックは不動の構成。GKは3試合連続で原。
  開始早々、只木が右寄りからシュートを連発。17分には前節の再現のような左・茅島クロス→中・佐野シュートのシーンがあった。「相手DFの半歩前に出るのが精一杯で中は見えていませんでした」(茅島)と、アイコンタクトなしのセンタリングとなり、やや高めに行って、佐野は額でミートできなかった。その後も高秀や種倉がシュートを放ったが決まらず、0-0で前半を終了。見た目には栃木が優勢だったが、見えない針はホンダロックのペースを指していた。彼らは「アウェーで勝ち点1」が目標だった。
  後半も栃木が圧倒的に攻めた。ホンダロックの得点機は3回しかなかったのに比べて、栃木は決定機が少なくとも7回あった。このうち、63分に西川のパスから高秀が放った右足シュート(開幕戦決勝ゴールとほぼ同じ位置)、クロスバーを直撃した77分の堀田の直接FK、79分と87分の高秀のヘッド、さらに最後は誰が押し込んだか見逃したがロックゴール内のライン上で日高がクリアしたボールも惜しかった。
  ラスト数分の波状攻撃もむなしく、引き分けで終了。その瞬間、1480人入ったスタンドは重苦しいムードに包まれたが、選手たちが客席に向かって礼をした時には大きな拍手が起こった。観客は、栃木の攻撃姿勢をよく見ていた。もし栃木の攻めの姿勢が緩慢だったら、目の肥えた栃木のファンからはブーイングが起こってもおかしくはない結末だった。決まらなかったが、佐野や高秀の健闘は評価できる。ほかの選手たちも動きは悪くなかった。とりわけ只木のフリーランニングは、いい見本だったと思う。試合後の記者会見で、ホンダロックの生目監督は「栃木のトップ下の2人をマークしながら、サイドに出たボールを取りに行くよう指示した。(昨年の天皇杯3回戦で1-0で栃木を下した)縁起のいいグラウンドなので、走り負けしないで頑張ってやろうと申し合わせた」と言った。その通りの守備に専念した戦い方で、ホンダロックは栃木から勝ち点1をもぎ取った。これもサッカーというものだろう。「負けたような気分」(高橋監督)、「負けに等しい引き分け」(横山主将)だったが、公式シュート数が相手の4本に比べて17本という数字が示すように、栃木がアグレッシブサッカーを忘れなかったことだけは確かだった。
[PR]
by tsc2007 | 2006-04-04 12:13
栃木SCオフィシャルWebサイトへ