2006年 07月 11日 ( 2 )
No.148 良く守り切った
f0136083_18313861.jpg (第147回続き)琉球戦最大のチャンスは32分すぎ、堀田の右CKを照井が高い打点でヘディングシュートした場面。近くにいた相手DFは小柄だったので高くて速いボールに対応できなかったが、照井には絶好の高さ。フリーでドンピシャリ! 琉球ゴールの左下を襲ったがGK野田がスーパーセービングした。堀田の精度、照井の高さ、野田の反応。ハイレベルなプレーが3つ続いた。直後に前半唯一のピンチがあった。カウンターからの左クロスボールに関が合わせたシーン。高野が関にぴったり体を寄せてシュートさせなかった。今季は出場機会が減った高野だが、ベテランならではの読みの良さを大事な所で発揮した。栃木には前半にもう1度、チャンスがあった。右CKからのルーズボールを種倉がロビング気味に浮かせると、ボールは突風に流されて琉球ゴールのクロスバー角付近に当たった。こんな形でもいいからゴールの内側に転がり込めば、「1点勝負だった」(琉球・与那城ジョージ監督)というこの試合をモノにできたかもしれない。種倉は40分過ぎ、相手との接触で右まぶたの上を6針縫うケガを負い、茅島と交代した。
  エンドが換わった後半は琉球もビッグチャンスを作った。53分に右サイドをDF仲里が突進してクロスボールを入れ、黒田がワンタッチで合わせたシュートは右ポストを直撃してはね返った。56分には藤吉の左隅への低いFKにGK原が反応した裏をブルノに詰められたが、栃木DF陣が間一髪クリアした。ピンチはこれだけだった。そのころには風も弱まってきた。琉球の選手たちはなぜか元気がなくなった。DF陣に対して黒田が必死に声をかけている姿が印象的だった。栃木には、まだ元気があった。60分過ぎには西川のキープから石川がシュート。「狙い過ぎ。力も入り過ぎた」という石川。15試合ぶりのピッチだ、仕方がない。決めていれば、その1発で栃木のファンに「石川裕之」の名前を思い出させることができたはずだし、試合も決まっていただろう。72分には右サイドの遠藤がファーサイドの茅島にクロスを合わせた。「1点取れば勝てる」という遠藤の意思が表れたサイド攻撃だった。「あのシュートが入っていれば…」というシーンが少なくとも栃木に3回、琉球に2回あったが、緊張感を保ったまま90分間の戦いを終了し、0-0で勝ち点1を分け合った。
  「守備は良く対応できていた。前期の対戦でかき回された関と藤吉は、横山と久保田でしっかり抑えることができた」(高橋監督)、「お互いに落ち着いて守れていた。栃木の両サイドの裏を突きたかったが、しっかりした守備によって、そうさせてもらえなかった」(与那城監督)。両チームとも、台風の影響を考えに入れて、守備意識を高めた戦いを貫いた。攻め合った以上に、良く守り切った。
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by tsc2007 | 2006-07-11 18:41
No.147 台風ものかは
f0136083_18321514.jpg 2006年の後期リーグ戦が始まった。第1節は沖縄県北谷(ちゃたん)公園陸上競技場でのFC琉球戦。チームは、日曜日の試合に備えて土曜日に現地入りする予定だったが、強い台風3号が土曜日に沖縄に最接近する予報を受けて、急きょ金曜夜のANA最終便で沖縄入りした。それによって土曜日に、強風と暑さに慣らすトレーニングもできて、コンディション作りは万全と言えた。試合当日は朝から暴風雨だったが、午後には回復する兆しがあったので、スタジアムに集まった運営担当者らは午前11時前、「2時間繰り下げてキックオフ」を決定した。
  結果的に、この決定はとてもいい判断だったと思う。午後3時にキックオフされた前半は強い南風に雨まじりだったが、後半には風雨も小康状態となり、試合を終えて那覇空港に向かうチームのチャーターバスには夏の夕日が当たっていたほどだ。もし延期になっていたら過密スケジュールの中に追加するのは困難だっただけに、FC琉球や審判も含めた関係者すべての人々の努力と天の神様に感謝し、まずは試合が成立したことを喜びたい。
  栃木は警告累積の佐野、体調不良の只木、所用の山崎が遠征に帯同できず、代わりに石川、遠藤、高野が先発した。石川は前期第3節以来、実に15試合ぶりの復帰だ。太ももの違和感も消えて、後期への意欲が高まっていたところだった。実績十分の遠藤と高野は、いつ起用されてもまったく問題ない。
  前半は栃木が風上のエンド。私は攻撃シーンをカメラで狙うので、正面から風雨を受けることになった。若いころ、台風の中のサッカー取材で、ボールが受ける風の影響が想像を絶することを体験しているので、琉球ゴールに向かって吹く風を利用しない戦法はない、と胸の内で叫んでいた。これほどの追い風を受ける45分間はもうないゾ! とピッチに散らばった選手たちを見回した。低いロングシュート(おじさん年代はカノンシュートと呼ぶ)をどんどん打って来い! …しかし彼らは慎重だった。押し気味だったが、決して蹴り込む戦法は取らなかった。「風を利用し過ぎると突き抜けるので、つないでいくように指示した」(高橋監督)ということだった。現代サッカーはスマートだなあ。
  栃木の最初のチャンスは18分。西川が左サイドから中の石川につないだ。石川はゴールを背にしながら、正面に構えていた堀田に回すと、堀田は風も計算に入れたミドルシュートを放った。23分には久保田が左からクロスボールを入れ、相手DFがかぶってクリアしそこなったボールを吉田がボレーで合わせると、ボールはGKを越えたが左ポストに弾かれた。「もしアレが入っていたら…」というシーンは前半、まだまだ続いた。
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by tsc2007 | 2006-07-11 12:32
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