2006年 11月 01日 ( 2 )
No.178 伏兵にやられた
f0136083_1718664.jpg 勝ち点2差で競り合っていたアローズ北陸に1-2で敗れてしまった後期第11節。1点を追う栃木は後半、慣れている3バックに戻して前に人数をかけることも考えたようだが、「アローズは北川、石橋、上園の3人でシュートまで持ってくる力があるので、あえて4バックで戦った」(高橋監督)。「これで取られたらしょうがない」とも言った。この3選手の名は、JFLを見ているファンなら誰でも知っているほどの強力な攻撃陣。これに、松下や上赤坂といった厄介な存在がいる。私は「小林洋汰」の名前だけは知っていたが、実績や特徴までは思いが至らなかった。1-1の同点だった75分という勝負どころで草木監督が起用した身長166センチのFWは、ジュビロ磐田ユース出身の24歳。「小林には、きわどいタイミングでDFの背後を突く動きを期待した」(草木監督)。栃木が前がかりになっていたので、カウンターアタックで裏のスペースに走らせる作戦だった。
後半、試合の流れは栃木に傾いていたので、チャンスのたびに逆転勝ちを願う観客のどよめきが響いた。終了間際、3分のロスタイムに入った直後、ハーフウェイライン付近からドリブルでゴール正面に迫った西川が倒された。どよめくスタジアム。ファウルで至近距離のFKか。栃木の選手たちの脳裏に一瞬、堀田が 68分に決めた同点ゴールの弾道が浮かんだかもしれない。しかし笛は鳴らなかった。だから、ルーズボールへの対応がわずかに遅れたように見えた。上園がピッチ中央をドリブルで運び、左に開いた小林にパス。小林は高速ドリブルで栃木ゴールに向かい、DFと一対一になると躍動的な切り返しで抜いて右足でシュート。栃木GK原も抜けたボールはゴール右隅に吸い込まれた。アローズは狙い通りのカウンターで勝負を決めた。
高橋監督は試合後、「DFだけでもカウンターを阻止できなければ」とロスタイムでの失点に歯ぎしり。「リスタートから点を取れなかったのも大きかった」と振り返った。草木監督は「お互いに最後まで勝とうとしてやった結果、紙一重のところで我々が勝利したということ。(この言葉はあまり使いたくありませんけど)勝敗を分けたのは運じゃないですか。競った試合では必要な要素だと思います」と言った。栃木のパワープレーをはね返したDF川前と、昨シーズン1得点の伏兵・小林の交代起用が見事に当たった。
J2昇格という明確な座標軸ができた栃木。無意識にも上位ばかり見てしまいがちだが、この日のアローズのように、JFLはあなどれないチームばかりだ。順位はアローズに抜かれて8位に後退。首位ホンダが引き分けて勝ち点65とし、残り6試合で勝ち点差が19に開いたため、栃木の今季優勝の可能性が消えた。優勝を目標にしてきたので残念。次は一つでも上を目指す戦いだ。
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by tsc2007 | 2006-11-01 17:17
No.177 アローズに敗戦
f0136083_17191064.jpg 後期第11節のアローズ北陸戦は、6週間ぶりのホーム公式戦だったので、ぜひとも勝ちたい試合だった。この間に天皇杯でヴェルディを破り、J2昇格間近のロッソ熊本にアウェーで勝って、翌週は天皇杯4回戦のJ1・清水エスパルス戦を控えたホーム戦だったのだ。結果は、ロスタイムに決勝点を浴びての敗戦。後期第6節・アルテ高崎戦と同じ悪夢が再び栃木県グリーンスタジアムを覆った。シュートは栃木18本、アローズ6本。CKは栃木7本、アローズ1本。ゴールを狙える直接FKも栃木の方が多かった。それでも1-2のスコア。サッカーの神様はよく浮気する。
  立ち上がりはアローズが攻め込んだ。10分間はアローズが9割以上のポゼッション。「相手がどう来るのか、しっかり読む時間」(高橋監督)だった。十分に相手の出方をうかがったからには先に失点してはいけなかったのだが、21分にアローズ上園の縦パスでライン裏に抜けた松下を高野が後ろから倒したとしてPKを取られてしまった。審判の判定は絶対だが、私にはなぜファウルなのかわからなかった。高野が触らなくても、松下は自分の勢いで転んだだろう。こんなプレーによって失点してしまった。神も仏もない。
  前半で同点に追いつくチャンスはあった。24分に高秀がペナルティエリア内でGKと激突した場面は、GKが両手で高秀の足をトリップしたように見えたがPKはもらえなかった。26分の左CKでは山崎のヘディングがクロスバーをたたいた。42分の山崎ヘッドから西川、43分の永井の左突進も惜しかった。
  後半の攻防は見ごたえがあった。力が拮抗したチーム同士のせめぎ合い。逃げるアローズ、追う栃木。こういう時こそ、ピッチ脇でカメラなんかのぞいていないで、ビール片手にスタンドから応援したいと思う。
  49分に久保田のパスから堀田が正面ミドルシュートを見舞った。栃木の攻撃は、たいてい堀田のパフォーマンスから始まる。52分の照井のヘッドはゴールネット上。57分と58分の永井の地をはうような強烈シュートはアローズGK藤川が横っ跳びでセーブした。62分にアローズは名ストッパー川前を入れて、ボランチの渡辺を右サイドバックに下げ、3バックから4バックにした。川前は「高さ対策」(草木監督)だった。すかさず63分、栃木はエースの吉田賢太郎を投入。5分後、左サイド深く吉田が粘り、高野がフォローして正面の堀田につないだ。堀田は「選択肢はシュートのみ!」と右足でミドルシュートを豪快に決めた。1-1になってからも吉田のジャンピングボレーや堀田のFKなどチャンスが続き、スタジアムは騒然。まさか、交代出場した伏兵のアローズFW小林が敵側のヒーローになろうとは、栃木側の誰一人として予想していなかっただろう。それは、ものの見事なカウンターアタックからの決勝点だった。
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by tsc2007 | 2006-11-01 12:18
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