2007年 03月 20日 ( 1 )
No.198 山下の開幕ゴール
f0136083_12485320.jpg  今年最初の公式戦だった琉球戦は見るべきところがたくさんあった。一番の注目はFW山下。元日本代表が栃木でどんなプレーを見せるのか、プレシーズン無得点だった山下がいつ得点するのか、開幕戦ゴールがあるのか、サポーターの間でも話題沸騰だったようだ。琉球戦で山下が放ったシュート数は、公式記録では6本。2分の初シュートはフワリと浮いてしまい、26分のPKは左ポスト直撃で失敗。35分には低い弾道をGKがはじいたところに反応したがはね返され、横山が蹴り込んだこぼれ球が足元に来て、右足でとっさに押し込むとボールはコロコロとゴール右隅に転がり込んだ。85分に吉見のパスを受けて素早く放ったシュートは、これぞプロのパフォーマンスだった。この中の「どこに触ったか覚えていない」という、最も泥臭い形のシュートが決勝ゴールになった。これがサッカーの面白いところだ。
  試合後、山下は「PKは思いっ切り蹴りました。外したので、自分がゴールを決めないとなあ、と思いながらプレーしました。前半のうちに取れたのが大きかったですね」と振り返った。前日には監督からも「まだ決めてないんだからな」と初ゴールを促すプレッシャーがかかっていた。決めた瞬間、山下はメーンスタンドに向かって両手を大きく広げ、青空をあおぐようにして喜びを爆発させた。アシストの横山が、続いて小林、久保田、堀田、石川…チームメートが抱きついて、歓喜の輪になった。山下が「(PK失敗は)これでチャラね」と言うと「もう1本決めてチャラでしょう」とからかわれたそうだ。数字の目標を問われて「個人的な数字は出しません。一試合一試合結果を出すだけ。優勝とJ2昇格が目標。とてもやりがいのあることです」と言った。
  Jからやってきた横山聡(湘南)、小林(鳥栖)、谷池(徳島)も注目だった。3人ともレベルの高いプレーを見せてくれたが、彼らにとっては当たり前で、もっともっと高いものを持っているはず。今後の楽しみが増えた。特筆級の活躍だった左サイドの石川を高橋監督は「高い技術がある。自信を持って先発させた」と話した。私は、小柄で献身的な石川を多くの子供たちに見てほしいと常々思っている。実はこの試合で、北出の能力の高さを初めて実感した。昨季、右サイドハーフ起用が多かった時には感じなかったが、攻守ともに期待通りだと認識できた。新主将の責任感がプレースタイルにプラスに作用したのだろうか。鼻骨骨折を押してフル出場の堀田には頭が下がる。復活した吉見の15分間、ルーキー高安の10分間も貴重なシーンだった。
  開幕戦の入場者は1万2539人。過去最高だった昨季開幕戦の2倍だ。「こんなに入るとは思わなかったので最高でした」(山下)、「応援に震えました」(北出)と、選手たちも感激だったようだ。子供や家族連れ、若者、女性同士、中高年。本当に幅広い年代の、いい顔に埋め尽くされたスタンドだった。チャンスやピンチでの地鳴りのような歓声。これがなくっちゃJリーグに行けない。
[PR]
by tsc2007 | 2007-03-20 12:14
栃木SCオフィシャルWebサイトへ