2007年 05月 15日 ( 1 )
No.212 YKK AP戦、ロスタイムに追い付く
f0136083_1012684.jpg  前期第11節は富山県魚津市・桃山運動公園陸上競技場で、バックスタンドに掲げられた両チームのフラッグがちぎれんばかりの強風の中、YKK APと対戦した。勝ち点も得失点も並んでいる相手との直接対決は、前半にYKK APが2点、後半に栃木が2点、いずれも風下でゴールが決まって引き分けた。今節勝った佐川急便、ロッソ熊本、岐阜が上位3強を形成し、4位5位のままのYKK APと栃木が追う展開だ。
  栃木の前半10分は悪くなかった。5分に山下のパスを右でフリーの石川がシュートしたが、風の影響か、左ポストではね返ってしまった。押し気味にゲームを運べる予感は10分過ぎには遠のいていった。YKKは風を味方につけるためか右サイド(栃木の左サイド)一辺倒の攻撃に出た。12分、DF小田切が右クロスを入れ、中で新エース北野が受けてターンしながらシュート。左隅に転がして先制した。栃木は左の茅島を使ってサイド攻撃を狙うがマークが厳しい。32分にはDFの裏を突かれて牛鼻に押し込まれ2失点目。結局、前半の栃木のシュートは石川の1本という重苦しいハーフタイム入りとなった。
  高橋監督はロッカールームで「このままじゃ帰れないゾ」と選手たちを鼓舞したそうだが、後半のピッチで4バックから3バックにシステム変更したことが、流れを変える一手となった。練習試合で目立っていたFW金子が今季初出場で1トップ、山下と横山聡がシャドーストライカーとなり、ボランチの堀田と久保田がミドルからシュートを狙った。前半とは逆に左サイド(栃木の右サイド)に攻撃の重心を移したYKKがしばらくはペースを握っていたが、残り15分になって右アウトサイドに小林が投入されて、栃木がリズムをつかんだ。78分、右深い位置の相手スローインを小林がインターセプトし金子がドリブルで運んで低いクロス。ゴール正面で山下が合わせ、こぼれたボールに小林が走りこんでシュートを突き刺した。タイム表示が後半45分を告げた直後、左ゴールライン際のFKを堀田が山なりにファーを狙って入れた。山崎と金子の頭を越えて裏に抜けた。そこにいたのが、62分に左サイドに配置されていた今季初起用の片野。「ベンチで、風に流されるボールを見ていたので、いつもはいない所で待った」という片野は、DFの寄せをかわしてニアの小林に柔らかいパス。小林が左脚で合わせると、ボールはGKとポストの間を抜けた。
  敗色濃厚な中での同点劇。かなり早い段階から逃げに入っていたYKKにとってはショックな引き分けだったろう。特に栃木は、交代出場の3人が得点に絡んだことは良かった。しかし、その小林は「引き分けでは上に行けないじゃないですか。勝たなければJ2に上がれない。それだけです」と、2ゴールの大活躍を喜ぶそぶりも見せず、表情は厳しいままだった。確かに、上位と当たったこの5試合は1勝2分け2敗。J昇格を目指すチームの数字ではない。危機的状態であることは自覚すべきだろう。次節の首位・佐川急便、その次の古豪・ホンダに連勝するようでないと、Jリーグ準加盟の名が色あせてしまう。長丁場のリーグ戦と言っても一試合一試合が重い。魚津で得た勝ち点1と失った勝ち点2。「逃がした魚は大きい」とダジャレを言っても、今は誰も笑わない。
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by tsc2007 | 2007-05-15 10:01
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