2007年 09月 19日 ( 1 )
No.238 一観客の日曜日
f0136083_9444574.jpg  天皇杯1回戦が全国で行われた9月16日の日曜日は、栃木SCが2回戦からの登場となった関係で、珍しくスケジュールがぽっかりと空いた。東京ヴェルディ1969のホーム戦があったので、味の素スタジアムに応援に行った。快晴でまぶしい緑のピッチは、昨年の天皇杯3回戦で栃木SCがヴェルディを1-0で破った舞台。あの快挙がつい最近のことのように思い出された。
  J1復帰を目指す4位・ヴェルディの相手は、勝ち点3差の7位・アビスパ福岡。アビスパは、栃木SCが天皇杯2回戦に勝つと3回戦で戦う相手だ。いつもはヴェルディ側ばかり見るのだが、この試合はほとんどアビスパ側を見ていた。偵察要員の気分だ。3・6・1で、先発はGK神山、3バックは長野、宮本、チェッコリ、ダブルボランチは城後と布部、アウトサイドの右に田中、左に久藤、ウイング的な2列目の右に長谷川、左にアレックス、1トップはリンコン。アウェーで守備的ながら、長谷川とアレックスがワイドな位置からゴールに向かう動きや、田中が長い距離を走って攻撃参加するのが目についた。ヴェルディに2点リードされてからは前がかりになり、終盤には長野を上げて長谷川と2トップのパワープレーに出た。スコアは2-0でヴェルディの勝ちだったが、ヴェルディGK高木が決定的危機を3本止めた結果でもあった。
  試合前、知人のヴェルディサポーターが新聞見開き大で印刷された緑色の応援ボードを客席で配っていた。「ヴェルディはもう一息だね」と声をかけると「栃木FCは厳しいんでしょう?」と、こちらの事情をよく分かっていた。東京の人間なので「FC」と平気で言う彼は「ま、来シーズン一緒に戦うことはなさそうですね」と微妙な言い回しだ。試合後の京王線の車内でヴェルディサポーターたちが「栃木SC」を口にしていた。耳をすますと「先生がいたんだろ?」「先生のチームですよ」「ウチらのあと、エスパルス相手に4点取ったね」「そんなに強かったんだ」「エスパルスは6点取ったけど」…。遠く離れた東京で栃木SCが語り草になっていることがうれしかった。
  その帰り、東京ドームの巨人-広島戦を観戦。9-0で巨人が勝って首位に立ち、盛り上がった。観客数45486人。相変わらず満杯だ。ヴェルディ戦は7274人で、こちらは5万人収容スタジアムがスカスカだ。J1でもJ2でも同じくらい。Jリーグ発足当初、本来の東京から川崎に追いやられた影響が癒えていない。カズやラモスが全盛で国立競技場が6万人の超満員になった試合を何度か取材した経験があるので、今のヴェルディの境遇は胸が痛い。それに比べて、わが栃木SCは今季の入場者が断トツの首位。前節のホンダ戦も5588人が訪れた。惨敗だったにもかかわらず、初めて観戦し感動したという50代の知人女性は「また必ず応援に行きます」と言った。今後も栃木のサポーターやファンはスタジアムに来てくれるだろう。久々に、一観客としてサッカーと野球を観戦した日曜日。私は改めて、栃木SCと、それを取り巻くシーンの素晴らしさを認識した。勝っても負けても、JFLでもJ2でも、栃木SCは栃木SCなのだと思った。
  9月23日の天皇杯2回戦の相手は滋賀県代表。その5日後、同じ滋賀県の佐川急便と延期試合を戦うのは何か因縁めいている。どちらも勝ってほしい。天皇杯でアビスパと当たれば、アビスパ史上最高のFWと言われる山下芳輝や、以前所属していた上野優作と米田(めた)兼一郎も水を得るかもしれない。佐川急便に勝てば、J2昇格に向けて息を吹き返す。
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by tsc2007 | 2007-09-19 09:46
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