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No.146 只木は奮闘した
No.146 只木は奮闘した_f0136083_18325641.jpg 前回、タイムアップ寸前での失点シーンの写真を載せたことを後悔している。思い出したくない場面。ボールを取られた只木が悪いわけではなかったのに…。そういえば、いいこともあった。昨シーズンのホームでのホンダ戦も流通経済大学戦も後半ロスタイムでの決勝ゴールだったではないか! 
ジェフ・クラブは栃木戦の前まで5勝11敗で、引き分けがひとつもなかった。長期リーグ戦では珍しい。そのことを試合後に吉岡英樹監督に問うと「今シーズン初挑戦のJFLだし、我々は若い。引き分け狙いの試合などゼロです。どんな試合でもどんな相手でも勝ちに行くのが我々のスタイル」と言った。失点のリスクばかりか勝敗にさえ拘泥せず、自分たちの攻めの姿勢を崩さない。なかなかいいチームではないか。ルーキーであることや、上のカテゴリー(J1のジェフ千葉)とつながっているという立場上の余裕もあるのだろう。「栃木が自分たちより上位であることを認めた上で、自分たちにできることがあるはず」(吉岡監督)と臨んだ彼らの勝ち点1に拍手を贈りたい。
  最後にボールを失ったことを悔やむ只木だったが、チーム全体の動きが悪い中で、試合の流れを良く読んだ「さすがベテラン」の動きをしていた。前半は右サイドをどんどん上がって攻撃に絡み、ゴール正面から決定的なシュートも放った。後半も積極的に前に出たし、片野が上がった裏を突かれた際には左サイド深くまで走ってカバーした。片野が退場してからは右サイド自陣深くポジショニング。ジェフが右サイド(栃木の左サイド)から崩しにきたので、栃木の3バックは左寄りとなり、相手ボールの時には只木がラインの右に吸収された形で4バックを形成しバランスを取っていた。終盤にジェフはダニロを投入し前線のターゲットにした。一人少ない栃木には厄介な事態となった。後半43分、自陣の右コーナー付近で只木が相手を追い込み、堀田も加わってボールを奪った。いい守備だった。ここまでは良かったのだ。そこからの5分間。高橋監督は「キープ」を指示したが、キープの基本である「相手エンドのコーナー」を意識したプレーに徹することができなかった。これが「魔のロスタイム」となった原因だ。
  栃木が受けた5枚のイエローカードのうち、最初の西川(相手GKと激突)を除けば、ほかの4枚は無駄なカードだった。西川警告に異議を唱えた佐野、笛の後にシュートした吉田(遅延行為)。気持ちは分かるがもったいない。片野のアグレッシブさを私は好きだが、この試合のプレーはちょっと反省点だ。2回とも栃木ゴールから遠いタッチライン際。抜かれたくない気持ちは尊いが、少なくとも2回目の時には気をつけるべきだった。「一人少なくなってからの時間が長過ぎた」。試合後の堀田の一言がすべてを表していた。
by tsc2007 | 2006-07-05 18:32
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